甲状腺は、のどぼとけの下あたりに蝶が羽を広げたような形で存在する臓器です。そこで昆布やわかめなどに含まれるヨウ素を原料に作られるホルモンは甲状腺ホルモンと呼ばれ、全身の細胞に作用して新陳代謝を促します。
(図はillust ACより引用)
甲状腺の病気としては
・甲状腺に腫瘍がある(検診で甲状腺腫大を指摘された)
・甲状腺ホルモンが多すぎる(甲状腺機能亢進症 例 バセドウ病)
・甲状腺ホルモンが少なすぎる(甲状腺機能低下症 例 橋本病)
などがあります。甲状腺超音波検査(エコー)や甲状腺ホルモンの量を血液検査で調べて診断・治療を行っていきます。一般的なクリニックでは甲状腺ホルモンの検査は外部検査機関に依頼しますが、当院では院内で解析を行っており採血後30分程度で結果をご説明できます。
甲状腺ホルモンが多すぎると、ドキドキする(頻拍・動悸)、汗をかきやすい(発汗過多・皮膚湿潤)、手先が震える・力が入らない(手指振戦・周期性四肢麻痺)、下痢する・食欲が亢進するのに体重が減っていく等の症状のほか、微熱や倦怠感、イライラや不眠・不安などの精神症状が現れることがあります。
甲状腺ホルモンが少なすぎると、脈が遅くなる(徐脈)、疲れやすい(易疲労感)、冷え性(低体温)、むくみ・体重増加、記憶力の低下、抜け毛(脱毛)等の症状が現れることがあります。また、不妊の原因になり得ることが指摘されています。
甲状腺ホルモンの治療は抑制あるいは補充行うことで適切なホルモン量を維持することが基本となります。シンプルな処方になることが多いのですが用量(薬に含まれる成分の量)の種類が多い特徴があります。
当院では甲状腺のお薬だけであれば院内でそのままお渡しすることが可能です。待ち時間もさほどかからないのでご希望の方は受付に声をかけてください。